当店は、創業者である祖父が京都の仕出し料理店『矢尾傳』で修行し、暖簾分けをしていただき、臼杵市二王座に開店したのが始まりでした。『矢尾』という名は、京都では仕出し料理・弁当屋を意味するそうです。京都には『矢尾』を冠名にした老舗仕出し料理店が現存しています。当店も約70余年は仕出し料理を中心に営業してまいりました。その後、臼杵城址公園下で営業していた旧店舗が移転することになり、店舗営業を主体とした店づくりに刷新するにあたり、『やを傳』に改名いたしました。『やを』をあえて平仮名にしたのは、暖簾分けではなく『臼杵の店である!』ということを強調したかったからです。『お』ではなく『を』にしたのは、何事も一番下から謙虚に受け止めるという気持ちを込めています。創業者の気持ちを忘れないように、という意味を込め、『伝』ではなく、あえて暖簾分けでいただいた旧字体の『傳』にさせていただきました。看板の書体は、店主の友人であり、大分を代表する書道家、大塚静峰先生の愛弟子の方に書いていただきました。そして、私が尊敬する看板屋さんにデザインしていただき、現在のロゴにさせていただきました。